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データサイエンティスト養成読本 R活用編

いささか、旧聞にはなるが上記、書籍を書いておきます。基本的には前に刊行されたムックの続きでRなどにフォーカスしたムックです。R活用編となってはいますが、商業書籍では珍しいJuliaの入門記事やRを.NET環境から利用するR.NETの記事など割と面白いものになっています。特にR.NETを含めた.NETのライブラリ群の配布は現在はNuGetであることは.NETの開発者の諸兄には自明なのですが、意外と気づかない向きもありますので書いておきます。

さて、私の目的はJuliaの入門記事であったわけですが、文法の解説に関しては割りとしっかり書かれているように思われます。とはいえ、ムックの一セクションなので食い足りないのも確かです。書籍ベースだと後は洋書の”Seven More Languages in Seven Weeks: Languages That Are Shaping the Future”と先に書評を書いた、同人誌の実例で学ぶJulia言語入門 v0.3.3/v0.4.0-dev 対応版あたり。

薄い本: 実例で学ぶJulia言語入門 v0.3.3/v0.4.0-dev 対応版

12/28 – 12/30に開かれたC87の3日目の中でJulia言語入門が売られていたので買ってきた。JuliaそのものはIPythonのノートブックを使ったりと大分環境の整備も進んできたので関心があった。折しもJulia Advent Calender 2014で大分いろいろなノウハウも出てきたことだし本格的にやってみるころあいかなと考えている。当然ながら、各種パッケージ/ライブラリも蓄積が進み使える段階に入ってきたのも大きい。

この本は最近のJuliaの更新を経てアップデートされており、構文等の言語仕様に関してかなり網羅されている。パッケージの道案内としては機械学習に関してはAwesome Machine Learningがリソースとしては良いのではないかと思う。

この本で目を引いたのはJulia公式ページから引用された各種処理系の速度評価。正直、Octaveの遅さが目立つ。ありとあらゆる項目において問題のあるスコアであり非常に厄介だ。そして、Rも少々問題のあるスコアのように思う。確かに、多くのモデルのパッケージが提供されており、信頼性もある程度担保されているので現実的ではある。とはいえ、放置しておいてよい話でもなさそうだ。実際、この辺が文字列処理を含め他の手段も含めて検討する理由になっている。

基本的にはこの本はJuliaの言語を学ぶのには適切であるように思う。現時点では書籍ベースではJuliaの入門書はほぼ見当たらないため、役に立つと思う。ただし、パッケージを含めた環境の解説という意味ではボリュームに欠くため先ほどのAwesome Machine LearningやJulia Advent Calendarの12/14の記事である「Juliaによる機械学習の予測モデル構築・評価」が参考になると思う。また、直近ではデータサイエンティスト養成講座 R活用篇にもJuliaの入門記事が組まれており、学習の難易度は下がっていくと思う。ともあれ、勉強の出だしとしてはなかなか使える本だと思う。